取材1日目スタート!

「ボンジュール!」と入り口のおじさんに挨拶して、ラ・フォル・ジュルネ ナント公演の会場であるシテ・デ・コングレへ足を踏み入ると
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そこは、東京会場の国際フォーラムそっくりな光景が!そして『ナントはあなたに熱狂の一日を願っています。ナント市より』との素敵なメッセージが。粋な演出に、外の寒さも忘れさせてくれる瞬間でした。
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これで最後、ファイナルコンサート

 とうとう、ナントのラ・フォル・ジュルネもこれで終わりです。

 ファイナルコンサートでは、リスと山田の二人の指揮者、ソリストにヴァイオリンの庄司さん、チェリストのタチアナ、ソプラノ歌手のペレチャツコ、という豪華な演奏陣が音楽祭の最後を飾ってくれました。
 ブラームスのヴァイオリンとチェロの二重協奏曲、そしてR.シュトラウスの四つの最後の歌とオーケストラだけの曲を数曲という構成。
 どの演奏も客席は終わるたびに熱狂的な拍手。楽章ごとでも熱狂的な拍手。みんなが今年のラ・フォル・ジュルネ2011を惜しんでいるのが、その拍手から伝わってきました。

 最後の最後に、リスに引っ張り出されたルネ・マルタンも。

 ナントはこれで終わってしまいました......。
 ですが! 日本はまだまだこれからです。そろそろプログラムが発表されるころですし、5月までもうちょっと時間もあります。その日を楽しみに。
 では、暖かい春に、丸の内でお会いしましょう。

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カル イ― ダンス?

今年のプレスツアーメンバーの間で一番話題になった指揮者は
ベアルン地方ポー管弦楽団の指揮者ファイサル・カルイ氏。

何がすごいって、まるでダンスのようなこの指揮姿!
特にハンガリー舞曲は全身を使って、名前の通り軽やかに、踊っているかのよう!

karoui1.JPG karoui2.JPG プログラムに記載のプロフィールを読むと、
バランシン振り付けのニューヨークシティバレエを振ったことがあると書いてあるけど
まさかバレエ自体を踊る側だったわけじゃないですよね...?

オーケストラもメリハリがあってグルーヴィーな演奏で、
何より楽団員みんな笑顔で演奏しています!
南フランスの田舎町の陽気なエッセンスなのでしょうか、
まさにラ・フォル・ジュルネを体現するかのような楽団。
終演後にお客さんがみんな「楽しかったね!」と言っていながら帰っていきました。

最終日、このオケの魅力にはまった樋口裕一さんや高樹のぶ子さんと
カルイファンクラブを結成し、彼のダンスを堪能するために最前列を陣取って鑑賞。
(オーケストラは日本人がずらり並んで座って驚いただろうな)

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指揮者の動きを見ているだけでも楽しい、なんていうのは
コンサートの鑑賞としては邪道なのかもしれませんが、
的確に指示を出している様子がわかって勉強にもなりました。

朝から息ぴったりのダンスパートナー

最終日の朝は、クレール・デゼールとエマニュエル・シュトロッセによる
ブラームスのピアノ連弾曲公演からスタート。

rendan2.JPG まずは「4手ピアノのためのハンガリー舞曲」
テンポのくるくる変わる曲を、ふたりで掛け合うように弾いていきます。
次に「4手ピアノのためのシューマンの主題による変奏曲」、
ふたりの座る位置を入れ替えて「4手ピアノのための16のワルツ」。
曲ごとに表情が変化する多彩な演奏でした。
朝早くから息のあった共演、すごいです!すばらしいダンスパートナーですね!

rendan1.JPG 昨年のマスタークラスで、リスト作曲「巡礼の年」を指導し
「(歌手が息継ぎをするように)ピアニストは手首でブレスするの!」
という名言を残し話題となったクレール・デゼール先生。
ぜひ、今年は舞曲のポイントを教えていただきたいです!

事件です!

最終日のお昼にルネ・マルタンさんと日本のプレスの懇親会が開催されました。
その中で、「月に憑かれたピエロ」に世界で一番この曲を上手く歌えるソプラノ歌手が
出演するので是非聴いてほしい、今年のナントLFJで一番挑戦的な公演だ、
という話を聞いたらそりゃ行くしかないでしょ!

ドキドキしながらスタートした公演は、ピアニストのフローラン・ボファールのソロによる
シェーンベルク「6つの小さなピアノ曲」でスタート。
いわゆる無調音楽なので、リズムもメロディーもとらえどころがないけれど
研ぎ澄まされたような美しい音楽です。

そこにフルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロの奏者と
ソプラノのマリアンヌ・プスールが入場し、シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」上演。

pierrot1.JPG これは本当に事件です!
突き抜けてエキセントリックな歌と演奏で、劇的でかっこよくて、
見終わった後は達成感すら感じられました。
プスールの緊迫感や狂気といった表情豊かな歌が見事!

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客席の後方ではルネ・マルタンさんも立ち見で鑑賞。
とても満足そうな表情でした。

記者会見

ナントのラ・フォル・ジュルネも、東京と同様に最終日に開催報告の記者会見が行われます。

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今年は有料公演が247公演、無料公演38公演、病院や拘置所など周辺施設での公演が20公演、
講演会が48公演行われ、1800名のアーティストが参加しました。
チケット販売枚数は134500枚で、チケット販売率は過去最高の96%!
大盛況となりました!

ナントのラ・フォル・ジュルネも、東京と同様にチケット売上収入は全体予算の半分以下で、
他はナント市やロワール地方圏、民間企業からの支援で成り立っているとのこと。
不況の影響を受けて大変なのはフランスも同じようでした。

びっくりしたのは、記者会見に来場したプレスにシャンパンやワインが振舞われること!
さすがフランス!

至福の歌声

合唱の神様ミシェル・コルボ氏は今年も健在。
ローザンヌ声楽アンサンブルによる「ドイツレクイエム」を聴いてきました。

清らかな歌声に包まれ、優しくされすぎて切ない気持ちになり、
幸せすぎて涙が出そうになりました。
人の声ってこんなに美しい力があるものなのですね...。
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ちなみに写真でクレーンのようなものが映っているのはテレビの生中継です。
いやいやこの感動はテレビじゃなくて生で聴かないとだめでしょう!

もわもわ感が割増のアダージェット

アリ・バン・ベーク指揮、オーベルニュ管弦楽団による
マーラーの交響曲第5番より「アダージェット」と
その曲の影響を受けたと言われる、R.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」。

300人のホールにいっぱいいっぱい弦楽器の音が響いて
もわもわっとした不思議な感触の世界を楽しめました。
このボリュームのオーケストラをこんな空間で聴けるのは贅沢かも!

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オーベルニュ管弦楽団には日本人のメンバーが3名もいらっしゃり、
ラ・フォル・ジュルネが東京で開催される前から1年に1度のペースで
来日公演を行っていたこともあってとても親日的です。

終演後、メンバーのおひとりにお話を聞く機会がありました。
「ラ・フォル・ジュルネの魅力はなんといっても
 たくさんのアーティストが一斉に集うところだね!
 特にナントと東京の規模は格別。
 他のアーティストの演奏に刺激を受けることももちろんだけど、
 僕は3年前の東京で、小学校時代の友人に再会したんだ!
 彼もアーティストとして出演していて25年振りに会ったんだよ!
 こんなことがあるのもラ・フォル・ジュルネの魔法さ。
 それから、東京をはじめ日本のホールは音響が素晴らしくて
 気持ちよく演奏できるのも訪れるのが楽しみな理由のひとつだよ」

嬉しいお話のあと、彼は次のリハに急いで移動していきました。

リスト晩年の名曲

ブリジット・エンゲラーと合唱団ヴォックス・クレマンティスによる
リスト「十字架への道」。昨年のLFJでも演奏された曲ですね。
今年生誕200年を迎えるリストのあまり知られていない一面を紹介したいとのことで
ルネ・マルタンさんもイチオシの曲です。

宗教曲だと身構えて聴いていたら、歌声は意外と軽やかでした。
メロディーは重厚というよりは親しみやすい印象。
合唱団の背中を押すような優しい強さと、
歌声を受け止める包容力を感じるようなピアノの伴奏。
聴き終えたあとはさわやかに心が洗われたような気分になれる曲です。

cross.JPG 実は、この「十字架への道」、ジャン=クロード・ペヌティエ伴奏の公演もあったのですが、
彼が体調不良のため、急きょすべての公演をエンゲラーさんが奏することになったそうです。
エンゲラーさんもともと出演公演が多いのに大活躍!頑張ってください!

ダンシング・モーニング!

2日目の朝一番は昨年のLFJで来日したアコーディオン三重奏団、
モーショントリオのコンサートでスタート!
朝からノリノリのハンガリー舞曲でテンションアップ!
かわいらしい曲やエレクトロニカ調のアレンジがかっこいい曲など多彩な演奏で、
あっという間の45分でした。

途中、客席で聴いていた女の子が、手元が見たいのか
ノリノリの音楽にじっとしていていられなくなったのか、
通路に出てきて体を揺らして聴いていました。

accordion.JPG 演奏後に「とても楽しい時間をありがとう!東京でもまた聴きたいな」と伝えると
「わぉ!それはとても大きなプレッシャーだな...」とのお返事。
昨年、5000人のホールで0歳からのコンサートに出演したのは彼らにとって
大きなチャレンジだったようです。
でも、子どもたちにとってもウケると思うんだけどなぁー。

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