アンバサダー樋口裕一さん、バッハを語る


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ちょっと前になってしまいましたが、3月13日(金)、東京国際フォーラムでは第2回の「クラシックソムリエ・サロン」が行われ、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの第1回目からアンバサダーを務めていらっしゃる、作家の樋口裕一さんがゲストで登場。今年はナントのラ・フォル・ジュルネも堪能されたようで、その模様はご自身のブログにもアツく綴られています。

「樋口裕一の筆無精作家のブログ」はこちらをクリック

樋口さんのトークは、独特の審美眼を経て繰り出される本音たっぷりの愉快な内容で、たとえばナントでも「鍵盤楽器にはあまり興味が湧かなくて」という理由からか、弦楽器奏者や声楽曲を中心に会場をはしごされたとのこと。ご自身が監修されたバッハのCD『樋口裕一の究極のバッハ力』(EMIより発売中)のブックレットでも「バッハぎらいが、いかにしてバッハ好きになったのか」について書かれたそうですから、バッハ入門者には参考になるかもしれませんね。

樋口さんがバッハに開眼したのは、往年の大指揮者オットー・クレンペラーが指揮をした「ミサ曲ロ短調」のCDを聴いて。
「重たくて、信仰心がじわーっと伝わってきて、あれは感動したなぁ」という樋口さん。
恒例の「もし無人島に持っていくとしたら?」という質問に対しては、
「CDひと組ならマタイ受難曲、一枚なら無伴奏チェロ組曲の第1番と第3番」と回答されていました。


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当日、ホールD1に集まった、満員のフレンズ会員の皆さんにお聴かせした曲は次の通りです。

[まずはおすすめの曲から]
1)無伴奏チェロ組曲第1番〜プレリュード(ポール・トゥルトリエの演奏)
2)同じ曲を、タチアナ・ヴァシリエヴァの演奏で
3)マタイ受難曲〜終曲の合唱(クレンペラー指揮)

[ナントで聴いて感激したアーティストたち]
4)リチェルカール・コンソートの演奏
  ペルゴレージ作曲「スターバト・マーテル」より
5)ファニー・クラマジラン(ヴァイオリン)の演奏
  イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番
6)パヴェル・シュポルツル(ヴァイオリン)の演奏
  チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲〜第3楽章
7)ピエール・アンタイ&コンセール・フランセの演奏
  J.S.バッハ:管弦楽組曲第4番〜ガヴォット
8)ピエール・アンタイ(チェンバロ)の演奏
  J.S.バッハ:ゴルドベルク変奏曲〜アリア
9)ふたたびリチェルカール・コンソートの演奏
  J.S.バッハ:ミサ曲ト短調より(ナントでのライヴ録音)
10)ミシェル・コルボ指揮の演奏
  J.S.バッハ:ミサ曲ロ短調〜冒頭

[おしまいにどうしても、もう1曲]
11)マタイ受難曲〜アリア「主よ、あわれみ給え」
  ※ペテロの否認の場面後に歌われるアルトのアリア



さて、次回の「クラシックソムリエ・サロン」は4月中旬、クラシックソムリエが座談会スタイルで、ラ・フォル・ジュルネの魅力を語る内容を予定しているとのことです。
詳細はフレンズ会員向けのお知らせメールにて。



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