室内楽の名演二つ

 ついに最終日となってしまった「熱狂の日」、本日もたくさんのコンサートが行われています。「熱狂の日」は、その最後のプログラムで拍手が起こるまでは終わらないのですよ!

 その中から、二つのコンサートをピックアップ。

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 まずはモーツァルト最大の室内楽曲の一つ、ディヴェルティメント変ホ長調K.563。イザイ弦楽四重奏団のギヨーム・ストル氏(ヴァイオリン)、ミゲル・ダ・シルヴァ氏(ヴィオラ)に、バロックの雄クリストフ・コワン氏(チェロ)を加えた、スペシャルトリオの登場です。
 先日、バロックチェロでハイドンの協奏曲を演奏したコワン氏、本日はエンドピン付きのモダンチェロでの演奏です。バロックチェロの素朴な演奏も素敵でしたが、モダンチェロのロマンティックな演奏も素敵でした。加えて、ストル氏の朗々たるヴァイオリン、シルヴァ氏の暖かなヴィオラも秀逸。ピリオド奏法(当時の奏法を忠実に再現すること)で、時代は一気にモーツァルトの生きた17世紀へ。

 続いて、初日から八面六臂の活躍を見せ大人気、大絶賛の嵐を一身に受ける、イザイ弦楽四重奏団!本音楽祭、堂々の最終公演です。会場はもちろん満席。
 本日はハイドンの弦楽四重奏曲より、第37~39番。実力に定評がある彼らだけに、演奏はブラヴォー!の一言に尽きます。一人一人の演奏クオリティの高さはもちろん、アンサンブルの美しさには思わず嘆息。最後は楽しそうな笑顔と共に幕を閉じたのでした。(E.N.)

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