ピアニスト、シュー・ツォン氏に突撃インタビュー!

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 5月3日18:45~シュー・ツォン(許忠)氏のピアノリサイタル@ホールD7。
プログラムはモーツァルトの
ロンド ニ長調 K,485
幻想曲 ハ短調K.475
ピアノソナタ第14番ハ短調 K.457 です。

 ダイナミックかつ繊細、表情豊かな個性的な演奏で満員(ホールD7は222席!)の聴衆を魅了したシュー・ツォン氏。上海出身で、来日経験も多い彼にインタビューをしようと、バックステージに潜入しました!
以下、シュー・ツォン氏が語ってくださったことの全容です。
英検準2級程度の筆者が通訳なしで会話したため、アバウトな部分もありますが、演奏直後の興奮状態をお楽しみください。

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E.M. : あなたはモーツァルトを弾くとき、どんなことを考えていますか?

シュー・ツォン氏 :  きょう演奏したロンドはとてもスウィートな曲だね。あとの2曲はとても重要な楽曲だ。ドイツ的だし、アンハッピーなんだ。モーツァルトは幸福じゃなかったんだと思う。音楽の温度はけっして居心地のいいものではない。ソナタはクラヴサン的で、木の音をイメージできる。音がすべての方向に向かっていて、泡立つようなイメージを持っているよ。わかるかい?オペラのアリアのようでもある。3楽章は、みんな速く弾くけど、私はそうは弾かないよ。ワン、トゥー、スリー、3拍子。それを意識する。両腕が交差する部分が出てくるけど、そこは大事だね。左手がすごく高い音を演奏するだろ。そうすると音がまったく違ったものになるんだ。

E.M. :  なるほど!モーツァルトのソナタには、ときどきベートーヴェンに似たような部分もあると思うのですが。

シュー・ツォン氏 :  (ちょっと考えた後、)確かに似ている部分もあるけど、モーツァルトのはスペシャルだよ。彼の音楽はパラダイスで、本当にドラマチックだ!

E.M. : あなたの演奏はまさにドラマチックで素晴らしかったです!

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 こころよくインタビューに応じてくださったシュー・ツォン氏の瞳は輝いていて、まるで少年のようでした。お礼を言ったあと写真も撮らせてもらい、良い音楽と、貴重な時間をとらせていただいたことに感謝しました。ありがとうございました!
(E.M.)

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