レジス・パスキエ氏(ヴァイオリン)&今井信子氏(ヴィオラ)に突撃インタビュー!

 5月5日11:15~、ホールB7で行われたレジス・パスキエ氏と今井信子氏+オーヴェルニュ室内管弦楽団 の公演を聴いてきました!

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終演後、バックステージでのおふたり。
仲良さそう!!

プログラム
オーヴェルニュ室内管弦楽団
指揮:ゴルダン・ニコリッチ
ヴァイオリン:レジス・パスキエ
ヴィオラ:今井信子
モーツァルト:ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137「ザルツブルク交響曲第2番」
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364

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「さあ、みんな立ち上がるんだ!」

 まず、筆者が驚いたのが指揮者の不在。指揮者が真ん中に立ってない~といぶかしく思っていたら・・・なんと、管弦楽団のコンサート・マスターであるゴルダン・リコニッチ氏がヴァイオリンを演奏しながら指揮もしていたんです!"豊富な実務経験が強み"というリコニッチ氏の弾き振りはお見事!ときどきお尻が浮いて、飛び跳ねているように見えました。

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 まさにモーツァルトのわくわく感・高揚感が味わえる「ザルツブルク交響曲」。それが終わったあと、いよいよお二人の登場です!お二人が中央に立ちそれぞれ楽器を構え、いっしょに弾き始めた瞬間。それはまるで森の中で仲の良い小鳥のつがいがさえずり始めたかのような、そんな印象がパーッと広がりました。協奏交響曲の白眉はなんといってもお二人のカデンツァ。カデンツァとは、ソリストの名人芸を思いっきり発揮する、いわば独擅場です。そんな華やかで、難しくもあるカデンツァを二人で演奏なんて、さらに困難なことではないのか?!と思い、バックステージに潜入して突撃インタビューしてきちゃいました!ひと通り自分の感動をぶちまけたあと(笑)、先生たちとのお話です。

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E.M. : お二人でいっしょに演奏するカデンツァは難しくなかったですか?ふつうカデンツァって、ソリストが一人で好きなように弾けるところですよね。それを二人で合わせるのは難しいと思うのですが。。
今井氏 : いえ、相手と"共存"するというか、呼吸を計らうタイミングが似ているというか… 彼とは呼吸やバイブレーションの感じが似ているの。だから一人で弾いてるのと変わらないわよ。
E.M.: 本当ですか!?
今井氏 : ええ。でもこのホール、思ったより響くわね。
マネージャー : ついたてとか苦労したみたいですよ。
E.M. : ほー。ところで合わせは何回くらいされたんですか?
今井氏 : パリで1回しかしてないの。
E.M. : ええ!すごい!でも息ぴったりでした。やっぱり相性が良くていらっしゃるんですね。

(パスキエ氏にも同じ質問をしました)

パスキエ氏 : 問題ないよ。簡単さ!彼女とは発想や考え、フレージングが同じなんだ。彼女と一緒に音楽を作るのは本当に簡単だよ。ゲームみたいだと思う。full togetherさ!音の質も同じだしね。
E.M.マネージャー : (顔を見合わせて)今井先生と同じことを仰ってますね!

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 お二人にはそれぞれの控え室で、別々に質問したのですが、見事に同じ答えだったのでビックリ!と同時にとても納得しました。音楽の間に目に見えないチカラが働いているのはどうやら間違いなさそうです。

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(↑)会場には素敵なライトの装飾がなされています。

 興奮でいっぱいのバックステージ。写真を撮っている筆者の横には指揮者の大友直人氏がお二人にお祝いを言いにきていたり・・・。パスキエ氏は「手紙を書くよ。」と筆者を抱きしめてくれました。さ、さすが愛の国フランス・・・。
(E.M.)

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