若き俊英、バッハを奏でる

いよいよ始まりました「熱狂の日」。今年のテーマは、皆様からのご要望が強かったJ.S.バッハなだけに、皆様の期待度がムンムンと伝わってきます。

さて、昨年新しく設けられ、演奏者と距離が近くて好評だったサロンホールG409(ドレスデン)。今年のアタマを務めるのは、この人もまた期待度の高い若き俊英、北村朋幹君の登場です!
ピアノに触れた事のある方ならご存じの入門書「二声のインヴェンション」と「三声のシンフォニア」を、LFJ2009中最年少(何とまだ高校生!)の演奏者と思われる彼が、大人顔負けの渋みを醸し出した演奏、そして素晴らしいテクニックを披露します。コンサートという場では初めてこの二曲を聴きましたが、なかなか奥が深い作品なのですね。

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終演後、北村君に突撃インタビュー。今回、G409でトップバッターを務めた感想を尋ねると、「とても緊張しましたけれど、幸せでした」とにこやかに語ってくれました。
「今回、グレン・グールド(のCD)を参考に、僕なりに考えて演奏順を決めました」そう、今回はインヴェンションをシンフォニアを、調性を合わせて交互に演奏されたのです。「一曲集ごとに弾くと二周してしまうことになるので、それを一周にまとめたんです。それに、僕の中で『四季』をイメージして、最後に春に戻ってくるように構成しました」若くしてこのしっかりとした考え!お姉さんは完全に参りました...。
「お客様が聴きたいと思う、また、自分が弾きたいから演奏するプレイヤーになりたいです」と言う北村君の目はキラキラと輝いていました。こんな若いパワーに出会えるのも、LFJならではですね!

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