コワいくらいの才能炸裂!ユーリ・ファヴォリン

「いや~すごいよ~、アゴはずれるよ~」
ナントの音楽祭でいち早く彼の演奏に接していたブログ隊員からの触れ込みはあったものの、その一音を聴くやいなや、果たしてワタシのアゴもはずれたのであった。

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この人は天才?鬼才?ユーリ・ファヴォリン!モスクワ国立音楽院の修士課程の学生さん25歳。ルネ・マルタンもオススメの彼。プログラムに並べた作曲家はというと、
シソエフ、ミャスコフスキー、ロスラヴェッツ、ウストヴォルスカヤ。
だ、だれ?
そう。この演奏会はバリッバリの現代作品オンパレード!ちょっと足を運ぶには勇気がいるかも......と思いきや、これが激しく感動的な演奏会でした。
現代作品ともなると、音の重なり、運び、表現などなど、あらゆる面で複雑になるので、一流のピアニストであっても楽譜を置いて演奏することが多い。というか、それが普通なくらい。なのに、ファヴォリン、このどう聴いても複雑奇怪な作品群をすべて暗譜で堂々と弾き通しました!ひぃ~~~
「現代音楽なら、初めて聴く曲なら、間違えた音弾いてたってわかんないんじゃないの?」
そんな声が聞こえてきそうだ。いいや。それはない。
なぜ断言できるかって?ファヴォリンの奏でる音の一つ一つに、恐ろしいくらいの意味が伝わってくるからなのです!まるで、一音ごとに機能的な意味をもった古典派の音楽のハーモニーごとくに......。と、言ったら語弊があるかもしれないですが、それほどの不思議な体験でした。そして複雑に絡み合う音たちも、何度も繰り返し現れるフレーズが、その通りに反復されるんですねぇ。
聴きながら、あまりに惹き込まれ、興奮し、なんだかもう、右脳の奥っかわがビリビリしびれてきました。こわい!キケン?!いいえ。これがLFJの底ヂカラ!
これは話を聞くしかない。演奏会終了後、待ち伏せしました。出てきたファヴォリン、サングラスを頭にのせたイマドキの普通の(!)若い男性。

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――すす、すごい演奏でしたけど、あれらはどうやって全部暗譜するんですか?
「え~、わっかんないなぁ。そうだな~企業秘密ってことにしておこうかな♪」
――やっぱりレパートリーは、現代音楽がほとんどなのでしょうか。
「いいえ、普段は普通にクラシック音楽やってます。ロマン派とか」
――!!!っ(ここでアゴが抜けること2度目)
いやはや......恐るべき才能の持ち主。ユーリ・ファヴォリン。この名前に注目ですよ!
彼の公演は明日4日も18:30~G402で開かれます。現代音楽に興味のある方もオソルオソルな方も、要チェックですぜ。

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