娘から見た母・アルゲリッチ

今回、本日一番最後の公演に、ピアニストのマルタ・アルゲリッチさんの出演が告知されたときは、多くのクラシック・ファンを驚かせましたよねー! まさかLFJでアルゲリッチが聴けるとは!って思った方も多かったんでは?

今年の秋に彼女のドキュメンタリー映画「アルゲリッチ 私こそ、音楽!(仮)」の上映が予定されていることも、アルゲリッチファンならすでにご存知のことと思います。
毎日講演会が開かれているホールD1で、この映画が先行で特別上映されることを知り、これはぜひ見てみたいと、会場へ行ってきました。


娘から見た母・アルゲリッチ01


ネタバレはしないように、感想を書いてみますネ。
ピアニストではない、素のマルタ・アルゲリッチがこの映画から見えてきました。ときに神経質で、ときにおおらかで、そして母であり、音楽家である彼女のいろんな面が見ることができました。
この映画の監督は、ステファニー・アルゲリッチさん。アルゲリッチさんの娘さんです。
ははあ、なるほど。娘さんだからこういったアルゲリッチさんのさまざまな側面を捉えることができたのですね。
現在の映像はもちろん、娘さんが子供のころに母が買ってきたビデオカメラで撮っていたものから、彼女の本当に若い、まだコンクールに出場していたころの映像、そして写真など、いろんなアルゲリッチさんを見ることができます。

上映終了後、娘のステファニーさんが小澤幹雄さんとともに登場し、映画についてお話をしていました。


娘から見た母・アルゲリッチ02


「自分が出産を経験して、それまで母に反発的だった自分が、違った視点で母を見ることができるようになった」と語るステファニーさん。まさに出産してからこのドキュメンタリーを「撮らなければならない、撮るべきだと思うようになった」とおっしゃっていました。

娘から見た母・アルゲリッチ03


小澤さんも昔のことを懐かしんで、アルゲリッチさんのことをお話してくださいました。
パジャマ姿で髪がボサボサのプライヴェートな姿から、全世界の観客を魅了する演奏家としての姿、どちらが本当なのかな、と考えながら見ていましたが、どちらもアルゲリッチさんの本当の姿で、まさに自然体でいることが、「アルゲリッチ」という人なんだろうと思いました。

今年も忙しいルネ・マルタン

舞台裏でバッタリ遭遇。ピアノのマリー=カトリーヌ・ジローさんと談笑され、足早に去って行くルネ・マルタン氏。Martin1.jpg
LFJで最も忙しい男、今年も忙しそう!でも素敵な笑顔でした。ああ、ちゃんと撮れずに残念!!会期中にぜひまたベストショットが撮れますように!!

美しきジャズ!トーマス・エンコ・トリオ!

哀愁、情熱、鼓動、神秘、静寂、楽しさ、ほろ苦さ、優しさ...会場に広がる大人な雰囲気に、昼間から上質なウィスキーを傾けたくなったこの公演。LFJにジャズのトーマス・エンコ・トリオが登場しました!jazzbutai.jpg
ピアノのエンコさん、「ニホンニ、コレテ、トテモウレシイデス」と日本語で挨拶。とてもチャーミングでした。そしてこのトリオ、どことなくクラシック音楽特有の美しさや気品があるなと思いエンコさんにお話をうかがった所、やはり小さいころはクラシックピアノを勉強していたとのこと。それから、なんとバイオリンも習っていたそうです。こちらがトリオのメンバーの皆さん。
jazz4.jpg左からベースのクリス・ジェニングスさん、ピアノのトーマス・エンコさん、サウンドエンジニアの方(ごめんなさい、お名前分からず・・・)、ドラムのニコラ・シャルリエさん。「サウウンド作りはとても大事だから、いつもコンサートにはこの彼に来てもらっているんだよ。信頼もあるし」とエンコさん。

そしてこちらはおまけの写真。
jazzomake.jpg
「ドラムのニコラとはもう8年くらい一緒に弾いているのだけれど、ベースのクリスとは1年かな。このトリオは、ベーシストがよく変わるんだ・・・(ちょっと困った顔)」と教えてくれた、エンコさん。もしや、エンコさんのお隣の素敵な紳士は次のベーシスト候補・・・???ではなくて梶本社長でした。アーティスト・ディレクターのルネ・マルタンと共に音楽祭を支えているお方です!

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