七人の音楽家

七人の音楽家が集う七重奏、それは様々な楽器が集まった、不思議な編成。
そんな編成で一番有名と言っても過言ではないのが、ベートーヴェンの初期の傑作と名高い七重奏曲変ホ長調でしょう。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファゴット、ホルンという楽器の見本市のような編成ですが、いざ一斉に音を鳴らすと、まるで小さなオーケストラのような音がするのです。
ザ・娯楽音楽の真骨頂。


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今回演奏いただいたルードヴィヒ チェンバー プレイヤーズは、シュトゥットガルト放送響コントラバス奏者の弊隆太郎さんの呼び掛けで集まった精鋭達。
とても和気あいあいとしている中、奏でる音は巨匠の風格漂います。ベートーヴェンのお気楽さの中に潜んだシリアスさ、ちょっと媚びるような作風に忍ばせた皮肉さを、七人の名士たちが確固たるテクニックで描き出してくれました。皆さんまだお若いだろうと思われるのに、脱帽です。


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バックステージにて、仲良くパシャリ。
ルートヴィヒ チェンバー プレイヤーズは、明日は弦楽五重奏にて登場です!

爽やかになるひと時

本日は初夏のような日差しで、どこか涼しい所に行きたいなぁと思っていましたが、プラジャーク弦楽四重奏団が奏でるベートーベンの音楽が高原のような爽やかなひと時を与えてくれました。
午後2時からの一番暑い時間帯でしたが、クーラーとの相乗効果もあり、会場が高原になったかと思える程でした。こんな贅沢な時間を2,500円や2,000円で過ごすことができるのは、やっぱりラ・フォル・ジュルネだからこそですね。
また、毎年ラ・フォル・ジュルネで来日してくれているプラジャーク弦楽四重奏団は、とにかく渋さあふれる紳士たちで、写真撮影等にも快く応じてくださいました。
IMG_8263.JPG加えて、日本の皆様にもメッセージで「毎年参加しているけど、日本の皆さんは音楽を理解されているし、どこのホールも素晴らしく、本当にみなさんに感謝しています」とありがたいお言葉を頂戴しました。そんな渋さあふれるプラジャーク弦楽四重奏団のコンサートは本日を含めてまだまだあるので、これから参加される方はご期待下さい!!
【追伸】
IMG_8257.JPG舞台袖で激しく納得させられるメッセージTシャツを着た人がいました。。。
「若いときは 二度と来ない」

心洗われる極上の音楽

LFJではこの10年で、レクイエムをはじめとする宗教音楽を数多く取り上げてきましたが、このプログラムとこの御大を楽しみにしていらっしゃる方も多いかと思います(私もその一人)。ミシェル・コルボさんによるフォーレのレクイエムに誘われ、音楽の川で心の洗濯へ!
厳かな雰囲気はもちろんの事、ローザンヌ声楽アンサンブルの美しい声にはただただ息を呑むばかり。声楽ってどちらかと言えばオペラなど生々しいものが先行しがちですが、こうしてちょっと神の領域へ足を突っ込んじゃうのもオツですね。


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カーテンコールを見守るコルボさん。自愛に満ちた後ろ姿が、思わず拝みたくなります。


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ソリストのシルヴィ・ヴェルメイユさん、ファブリス・エヨールさんと。
疲れた心に染み入る音楽を、ありがとうございました!しっかり洗わせていただきました。

Tokyo International Forum 東京国際フォーラム