大活躍のリス指揮ウラル・フィルですが、午後は若手ピアニストのヨーゼフ・モーグさんとラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の演奏です。

モーグさん。LFJ初登場ということで、ちょっと期待してました。
が・・・期待をはるかに上回る、すばらしい演奏!!!
音にまろみがあるというのでしょうか。
アタックがけっして尖っていないのに、ちゃんと遠くまで届いてくる、
温かみのある音色。
音域ごとに音色を使い分け、ラフマニノフの厚みあるハーモニーに立体感が生まれます。
どんなに素早いパッセージにも余裕があって、
「運動」ではなくて「音楽」がきちんと伝わる......感動!
ウラル・フィルのワイルドな音色とモーグさんの力強くも繊細な響きが、なんとも言えない絶妙なアンサンブルを聴かせてくれました。
モーグさん...ぜひ東京にもいらしてほしいですね! 大注目であります。

今年のナントのテーマは「アメリカ」。アメリカの作曲家、アメリカに縁のある作曲家を取りあげているのですが、巨匠コルボが指揮したのはドヴォルザークの「スターバト・マーテル」ピアノ伴奏版。ドヴォルザークはニューヨーク・ナショナル音楽院の院長を務めていたんですね。コルボさんにお話をうかがいました。
「ドヴォルザークのスターバト・マーテルは東京でも演奏したいと思っています。とても抒情的で深遠な作品です。深い内面性を感じさせる作品なので、東京のみなさんにもきっと気に入っていただけるでしょう」
ナントでコルボさんが指揮するのはこのドヴォルザークのみですが、東京では加えてモーツァルト、フォーレ、ブラームスのそれぞれのレクイエムの演奏が検討されているとか。ブラームスはピアノ連弾の伴奏による版を用いるそうです。
「ブラームスのドイツ・レクイエムといえば通常のオーケストラ版が偉大な作品ですから、ピアノ伴奏版だと作品が小さくなるのではないかと最初は心配していました。ところが実際に演奏すると、オーケストラ版とはまったく違った新しい感動を与えてくれる別の作品だということがわかったのです。オーケストラ版にある官能性に代わって、繊細な感受性が伝わってくるんですね」。
ナントでも東京でも活躍するラ・フォル・ジュルネの顔とでもいうべきコルボさん。音楽祭についてこう語ってくれました。
「ラ・フォル・ジュルネではルネ・マルタンを中心に音楽家たちが集まって、ひとつのファミリーをなしています。彼らとの友情を大切にしたいと思っています。音楽は友人のためにするものですから。そして聴衆のみなさんといっしょに音楽の喜びを共有したいですね」
会場内をさまよっていましたら、あっ マルタンさんです。
クレール・デセールさんとお話中。
激写しようとしてたら......あ、顔に手が!しっぱい。

激写しなおし......とアタフタしてましたら、
「やぁやぁ、ようこそ!」
とフレンドリーにも近づいてきてくれました。& 握手。

東洋人の小さめな人間が歩いてると、ちょっと目立ってオトクなこともあるナント。温かな雰囲気も魅力です。







