古楽器としてのリコーダー

リコーダーというと、みなさんご存知のとおり、ある年代からはみんな学校で習った経験があると思います。よく学校帰りに、おもちゃで遊ぶ感覚でリコーダーを吹きながら下校した方も多いはず。
そんな日本人にも大変なじみのあるリコーダー。実は、バロック時代に盛んに演奏された、りっぱな古楽器なんですよ。
今回のLFJでは、多くの古楽アンサンブルが出演し、バッハやそのほかの作曲家の作品を演奏します。その中のひとつ、ストラディヴァリアはLFJの本拠地でもあるナントのアンサンブルで、コンサートではリコーダーを加えた演奏を披露してくれました。

弦楽アンサンブルのみのブランデンブルク協奏曲第3番のほか、リコーダーを独奏楽器としたブランデンブルク協奏曲第4番が演奏されました。とくに耳が強くひきつけられたのは、弦楽アンサンブルにリコーダー2本を加えた教会カンタータ「天より雨雪降るごとく」のシンフォニア。タイトルにあるように、まるでリコーダーのまろやかな音がふわりと空から降ってくるような感覚になり、ここがコンサートホールの中であることを、一瞬忘れてしまうほどでした。
チェンバロの音、弦楽器の音、そしてリコーダーの音......どれをとってもやさしく心に響いてきたコンサートでした。

このコンサートで本格的なリコーダーの演奏を聴けば、きっとリコーダーに対するイメージが変わるはず! そのすばらしい音を聴きに、ぜひ会場へ足を運んでみてください。

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