グッチとエルメスを追いかけて

田中泰(日本クラシックソムリエ協会代表理事)

5/3 (金・祝)

Morning
13110:15〜

[曲目] バルトーク:弦楽四重奏曲第4番
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 op.96 「アメリカ」

[出演] エルメス弦楽四重奏団(弦楽四重奏)

ナントでも大活躍の若手弦楽四重奏団が挑むバルトークとドヴォルザーク。

今年のラ・フォル・ジュルネにはなにやら眩しいブランド名が2つ。そう、エルメスとグッチだ。 ワインのラベル買いではないけれども、この2つの気になるアーティストはぜひ聴いておきたい。もちろんその実力は折り紙付き。 ルネ・マルタンの若手おすすめアーティストでもあるのだから見逃せない。
Afternoon
14313:15〜

キッズのためのオーケストラ・コンサート

[曲目] ヤング:Around the World(映画「八十日間世界一周」テーマ)
ネッケ:クシコス・ポスト
R.シュトラウス:交響的幻想曲「イタリアから」op.16 から  第4楽章「ナポリ人の生活」
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」から 第1曲《海とシンドバッドの船》
ホルスト:組曲「惑星」op.32 から 木星(ジュピター)

[出演] 神奈川フィルハーモニー管弦楽団、 三ツ橋敬子(指揮・お話)

子どもたちに良い音楽を聴いてほしい!という思いは万国共通。 名曲のオンパレードを子どもの心で楽しみたい。
Evening
12618:30〜

グランド・ツアー:ヨーロッパをめぐる旅

[曲目] パーセル、ラモー、マレ、コレルリ、テレマン、バッハ・・・18世紀、英国貴族の若者たちの間で欧州各地を旅して見聞を広める“グランドツアー”が流行した。 チェンバロ奏者でアンサンブル・マスクの主宰者オリヴィエ・フォルタンは、当時書かれた書簡に着想を得て、ドーバーを発ち、パリ、ヴェルサイユ、ディジョン、そしてヴェネツィアやローマを経てライプツィヒに至るまでの道のりを、俳優の朗読と共に音楽で辿る“グランドツアー”という舞台を創り上げた。

[出演] 別所哲也(俳優)、アンサンブル・マスク、オリヴィエ・フォルタン(チェンバロ・指揮)

J-WAVE「モーニングクラシック」で毎朝ご一緒している別所哲也さんご出演の「グランド・ツアー」は、今年のテーマに相応しい好企画だ。
16720:30〜

[曲目] リスト:「巡礼の年」第3年から 抜粋
タンスマン:ミニチュア版・世界一周
ラヴェル:組曲「鏡」から 海原の小舟
サン=サーンス:6つのエチュード op.111から ラス・パルマスの鐘
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番 「エジプト風」終楽章によるトッカータ

[出演] マリー=アンジュ・グッチ(p)

マルタン一押しの才能グッチのピアノは知的なアプローチが心に残る

5/4 (土・祝)

Morning
2419:45〜

豪華6人ピアニストの饗宴(2台8手)

[曲目] グリンカ:スペイン序曲第1番 「ホタ・アラゴネーサによる奇想曲」
チャイコフスキー : イタリア奇想曲 op.45
サン=サーンス : アルジェリア組曲

[出演] 広瀬悦子(p)、児玉麻里(p)、児玉桃(p)、リディヤ・ビジャーク(p)、サンヤ・ビジャーク(p)、フランク・ブラレイ(p)

これぞLFJならではの豪華な企画。ピアノの面白さと奥深さを感じるひとときを楽しみたい。
Afternoon
22516:45〜

Le Pari des bretelles 〜アコーディオンが紡ぐ旅物語〜

[曲目] ガリアーノ:フランス小組曲
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ペリーヌ:ミュゼット組曲

[出演] フェリシアン・ブリュ(アコーディオン)、エドゥアール・マカレス(cb)、エルメス弦楽四重奏団

アコーディオンの名手ブリュの妙技は見逃せない。 エルメス弦楽四重奏団、マカレス(コントラバス)との共演から生み出される音楽は、エレガントの極み。 アコーディオンの凄さを実感すること間違いなし。特に「パリのアメリカ人」は大推薦!
Evening
22720:30〜

モーツァルト:オペラ《後宮からの誘拐》

[曲目] ディーヴァ・オペラ(ピアノ伴奏版・原語上演・字幕無/途中休憩15分)

ベルモンテ(スペインの貴族):アシュリー・カトリング
オスミン(太守の監督官):マシュー・ハーグリーヴズ
ベドリッロ(ベルモンテの召使):リチャード・ダウリング
太守セリム:デイヴィッド・ステファンソン
コンスタンツェ(ベルモンテの婚約者):ガブリエラ・キャシディ
ブロンデ(コンスタンツェの召使、英国人):バーバラ・コール・ウォルトン

[出演] ディーヴァ・オペラ

前回の「コジ・ファン・トゥッテ」があまりに素敵で、忘れられない存在だったディーヴァ・オペラが再びモーツァルトを上演!オペラファンならずとも必見。終演後のワインが美味しくなること間違いなし!

5/5 (日・祝)

Evening
31314:30〜

リストのピアノ協奏曲2曲を2人のピアニストで聴きわける豪華な時間。

[曲目] リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
リスト:ピアノ協奏曲第2番 イ長調

[出演] マリー=アンジュ・グッチ(p)、 金子三勇士(p)、 シンフォニア・ヴァルソヴィア、フアド・イブラヒモフ(指揮)

最終日は無料コンサートなどを楽しみながらLFJの全体像を俯瞰したい。 といいつつやっぱりピアノが気になり、ピアノ協奏曲を続けて聴ける貴重な公演へ。 グッチと金子三勇士さんがそれぞれ弾き分けるリストのピアノ協奏曲は要チェック。 1つのコンサートで2人の優れたピアニストを味わえるのは、たくさんのアーティストが集っているLFJならではの楽しみです。
Evening
31519:00〜

[曲目] ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調

[出演] 小曽根真(p)、フランク・ブラレイ(p)、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ミハイル・ゲルツ(指揮)

「ラプソディ・イン・ブルー」とラヴェルのピアノ協奏曲を小曽根真とブラレイで。 1公演でこんな事ができるのもLFJならでは。
34620:00〜

[曲目] 林英哲:「道をゆく人」(後白河天皇の詩による 補作詞:林英哲)
石井眞木:モノクローム
ほか

[出演] 林英哲(太鼓)、英哲風雲の会

最後はナントでも大人気だった和太鼓の林英哲さん。 ド迫力の和太鼓に元気をもらって音楽祭を締めくくります!

【田中泰 プロフィール】

1957年横須賀生まれ。1988年ぴあ入社後、2008年スプートニクを設立して独立。J-WAVE「モーニングクラシック」 「JAL機内クラシックチャンネル」「週刊東洋経済:クラシック音楽最新事情」等を通じてクラシックの普及に努める。 一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。